めばえちゃんとこんぺいとう
『めばえちゃんとこんぺいとう』の絵本が出来上がった後に読み返してみると、この絵本は、めばえの人生そのものを描いた物語であるということに気づきました。
絵本の中の「めばえちゃん」は、こんぺいとうをなかなかとることができなくて、泣いてしまいます。でも、お友だちに支えられて、最後にはこんぺいとうをみんなで仲良く食べることができました。人のやさしさやあたたかさに触れ、「めばえちゃん」は、こんぺいとう以上のものを得ることができました。 この絵本と同じように、私たち夫婦も、めばえの病気が良くなり、退院して一緒に暮らすという夢はかないませんでしたが、それ以上にめばえから大切なことを教えてもらいました。それは、私たちが普段あたり前と思っていることが、決してあたり前ではないということです。息をすること、おしっこやうんちをすること、食べること、家族で一緒に暮らすこと。・・・・・
それから、小さなことでも大きな喜びとして感じられる心、人の痛みを感じる気持ち、人のやさしさやあたたかさ。どれもすべてめばえが教えてくれました。
この絵本を通じて、少しでも何か感じてもらうことができたら、うれしく思います。
あとがき「めばえが生きた証」より
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